赤あざとは?
生まれつき赤あざがある場合がほとんどですが、生後しばらくしてから発症する場合もあります。
表面が平らになっているタイプや、隆起するタイプのものなど、症状もさまざまです。
代表的な赤あざには、「いちご状血管腫」「単純性血管腫」「サーモンパッチ」「毛細血管拡張症」などがあります。
古くは血管腫と呼ばれていた病気が、最近では血管奇形と呼ばれていたりすることもあり、医師の中でも統一されていないのが現状です。
わかりやすく名称だけ以下に説明します。
いちご状血管腫=「乳児血管腫(にゅうじけっかんしゅ)」、単純性血管腫=「毛細血管奇形」、海綿状血管腫=「静脈奇形」などです。
なお、名称が変わったからといって治療方針の変更はありません(2019年現在)
詳しくは「日本血管腫血管奇形学会」ホームページをご覧ください。
表面が平らになっているタイプや、隆起するタイプのものなど、症状もさまざまです。
代表的な赤あざには、「いちご状血管腫」「単純性血管腫」「サーモンパッチ」「毛細血管拡張症」などがあります。
古くは血管腫と呼ばれていた病気が、最近では血管奇形と呼ばれていたりすることもあり、医師の中でも統一されていないのが現状です。
わかりやすく名称だけ以下に説明します。
いちご状血管腫=「乳児血管腫(にゅうじけっかんしゅ)」、単純性血管腫=「毛細血管奇形」、海綿状血管腫=「静脈奇形」などです。
なお、名称が変わったからといって治療方針の変更はありません(2019年現在)
詳しくは「日本血管腫血管奇形学会」ホームページをご覧ください。
赤い色の正体は?
赤あざの赤色は、血液の色です。皮ふの真皮や皮下組織には血管が張り巡らされていますが、血管が拡張したり増えると、血液成分の赤血球にある赤い色素「ヘモグロビン」が多くなり、皮ふが赤く見えるのです。
赤あざの分類
赤あざの赤色は、血液の色です。皮ふの真皮や皮下組織には血管が張り巡らされていますが、血管が拡張したり増えると、血液成分の赤血球にある赤い色素「ヘモグロビン」が多くなり、皮ふが赤く見えるのです。
いちご状血管腫 (乳児血管腫) |
未熟な血管の増殖で発生します。 生直後はなにもないか、うっすらピンク色で気づきますが 徐々に赤みや膨らみが増します。 |
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単純性血管腫 (毛細血管奇形、 ポートワイン母斑、 火焔状母斑) |
皮ふの真皮における異常な毛細血管の局所異常で皮ふがとても赤く見えます。 |
海綿状血管腫 | 血管の静脈の異常が皮ふの深い部分で発生増殖します。 小さなお子様も存在して成長とともに大きくなることが多いです。 |
毛細血管拡張性 肉芽腫 |
赤ちゃんには存在しませんが、小さなお子様から小学生、大人まで発生します。 特徴は赤みのつよい表面の強いしっとりとした赤い盛り上がりです。 |
毛細血管拡張症 (くも状血管腫等) |
赤ちゃんには少ないですが、幼児から小学生、大人まで幅広く発生する赤あざです。 もやもやした細い血管が蜘蛛が足を広げたような外観です。 |
リンパ管腫 | リンパ管の形成異常で発生したもので1、2mmの小さなしこりが集まりまれに赤~黒色に見えることがあります。 |
スタージ・ ウエーバー 症候群 |
顔の片側に存在する単純性血管腫と目の脈絡膜血管腫と脳に存在する血管腫の3つがそろって診断される。 てんかんが起こるので小児科のフォローがいります。 |
クリッペル・ ウェーバー 症候群 |
手足に広がる広範囲に存在する血管腫です。 |
乳児血管腫
(いちご状血管腫)
(いちご状血管腫)
「乳児血管腫」の一形でまるでいちごのように赤くぶつぶつした膨らみがあります。
全身どこにでも発生しますが、特に顔に多くできます。
通常、生後すぐに発生して段々大きくなり、増殖期は生後から生後6~8カ月までです。
まれに8カ月後も増大する皮下型の大きなあざや、増殖性の強いあざもあります。
新生児の血管奇形としては「単純性血管腫」との鑑別が必要です。
形状は隆起が5ミリ以下の「局面型(扁平型)」、こぶのように隆起して増殖する「腫瘤型」、表皮でなく皮ふ内で大きく増殖する「皮下型」の3種類に大きく分かれます。
全身どこにでも発生しますが、特に顔に多くできます。
通常、生後すぐに発生して段々大きくなり、増殖期は生後から生後6~8カ月までです。
まれに8カ月後も増大する皮下型の大きなあざや、増殖性の強いあざもあります。
新生児の血管奇形としては「単純性血管腫」との鑑別が必要です。
形状は隆起が5ミリ以下の「局面型(扁平型)」、こぶのように隆起して増殖する「腫瘤型」、表皮でなく皮ふ内で大きく増殖する「皮下型」の3種類に大きく分かれます。
いちご状血管腫の
レーザー治療の経過
レーザー治療の経過
いちご状血管腫には早くからレーザーを当てる方が大きさをおさえられます。
資料提供:シネロンキャンデラ社
※治療で消えるあざでも、6歳~7歳くらいまでかかります。
いちご状血管腫は
自然に消えるって本当?
自然に消えるって本当?
かつては、「いちご状血管腫は自然に薄くなるから放置しておいてもよい」と、皮ふ科や小児科の教科書に書かれていましたが、それは過去のお話です。
あざとりの治療技術が進化し、レーザー治療が保険適応で受カられる現在では、放置してはいけないあざを見極めて治療する必要があります。治療のベストタイミングを逃してしまわないように、気になるあざがあれば、お子様の1カ月検診、3カ月検診の際、専門医に治療の必要性について確認するのが理想的です。
あざとりの治療技術が進化し、レーザー治療が保険適応で受カられる現在では、放置してはいけないあざを見極めて治療する必要があります。治療のベストタイミングを逃してしまわないように、気になるあざがあれば、お子様の1カ月検診、3カ月検診の際、専門医に治療の必要性について確認するのが理想的です。
このタイプのいちご状血管腫は
治療がおすすめ!
治療がおすすめ!
顔面や耳、手足など目立つ所にある場合、小学生ぐらいまであざが残っていることも多いので、お子様の心理面にも配慮が必要です。当院では親御様のご希望に合わせて治療いたします。
「腫瘤型」や「皮下型」のいちご状血管腫は増殖しやすく、放置するとあざの痕や膨らみが大人になっても残ってしまう場合があります。また、あざができた部位によっては視力障害や呼吸困難、開口障害、難聴など機能障害を起こす場合もあるので、いずれも治療することを強くおすすめします。
「腫瘤型」や「皮下型」のいちご状血管腫は増殖しやすく、放置するとあざの痕や膨らみが大人になっても残ってしまう場合があります。また、あざができた部位によっては視力障害や呼吸困難、開口障害、難聴など機能障害を起こす場合もあるので、いずれも治療することを強くおすすめします。
血管腫の治療薬について
血管腫の治療薬「ヘマンジオシロップ®」が2015年から保険適応になりました。この薬はヨーロッパで心臓疾患のある乳児が心臓治療薬(βブロッカー)を内服していたことで、大きな血管腫が偶然小さくなったことから、血管腫の治療薬に利用されるようになりました。
ただ、もともとは心臓薬なので、血圧低下や低血糖などの副作用があり、約1週間の入院が必要です。退院後も自宅で内服を継続しますが、育児で忙しいご家族の負担が少なくないので、治療が必須の増殖性が高いあざに限定して処方しています。当院では、基幹病院(大学病院や市民病院など)と病診連携コラボレーションしてβブロッカー内服とレーザー治療の積極的治療を行っております。(臨床経過の有用性は2019年形成外科東海地方会で報告しています。)
ただ、もともとは心臓薬なので、血圧低下や低血糖などの副作用があり、約1週間の入院が必要です。退院後も自宅で内服を継続しますが、育児で忙しいご家族の負担が少なくないので、治療が必須の増殖性が高いあざに限定して処方しています。当院では、基幹病院(大学病院や市民病院など)と病診連携コラボレーションしてβブロッカー内服とレーザー治療の積極的治療を行っております。(臨床経過の有用性は2019年形成外科東海地方会で報告しています。)
分類 |
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診断 | 問診でいつ頃発生したか、視診で赤みと盛り上がりの性状を区別、触診で診断できます。 皮ふの深い部分に血管腫が存在するときは、単純性血管腫や海綿状血管腫ら他の血管奇形を区別するために皮ふエコー検査やCT、MRI撮影などを必要とします。 |
治療 |
①皮ふレーザー治療(色素レーザー等) ②手術(しこりが残った場合は手術が必要) |
治療機器 | 当院では、保険適応レーザーの米国キャンデラ社製VBEAM2、Vbeam(保険適応) を使用して治療を行います。治療効果の薄いあざに対してはパルス幅の違う設定が可能な サイノシュア社製のシナジーJ(保険適応)なども使用します。 |
治療の 費用 |
20c㎡ 約9,100円(3割負担) 30c㎡ 約10,650円(3割負担) 90c㎡ 約19,760円(3割負担) 180c㎡ 約33,380円(3割負担) ※お子様は自治体によってご負担はありません。 |
治療の 流れ |
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治療の リスク ・合併症 |
一時的に皮膚が赤くなります。(翌日には引きますが、数日残る方もいます。) 皮膚にむくみが生じることがあります。 紫斑が出ることがあります。 炎症後色素沈着ができることがあります。 |
その他 ・行政 |
健康保険の適応あり 各種医療券の適応(各自治体にお問い合わせください) |
西堀形成外科でのレーザー治療は、色の薄くなりにくい赤あざを
0才時より開始して早く色を薄く落ち着かせることを目的とします。
0才時より開始して早く色を薄く落ち着かせることを目的とします。
毛細血管奇形
(単純性血管腫)
(単純性血管腫)
真皮の毛細血管の局所異常によってできる血管奇形の赤あざで、別名「ポートワイン血管腫」とも呼ばれます。
明るいピンク色から濃い紫色まであり、隆起がなく、あざの境界線が不明瞭です。
病変が真皮の浅いところにある浅在性、深いところにある深在性、真皮に広がっているびまん型の3つに大きく分類されます。
発生頻度は男性より女性に多く、主に顔面、頚部、四肢に見られます。
生まれたときから見られ、基本的に自然治癒はしません。
乳幼児期にレーザー治療を受ければ、単純性血管腫の7割強は薄くなります。
(※あざにより効果は異なります)
通常5~6回のレーザー治療で少しずつ効果が得られます。(※血管腫内にある血管の赤血球の充満度や血流速度などによって効果は異なります)
加齢に伴って皮ふが厚みを増すことで褪色する場合があります。
加齢で色が濃くなったり、腫瘤になる場合もあり、その場合は治療が難しくなりますが、色素レーザーを使用したり、ヤグレーザーなどを併用した複合レーザー照射を行うなど、根気強く治療を行えば効果が得られます。
腫瘤がレーザーで治療できないときは電気で焼灼したり手術で摘出縫合します。
明るいピンク色から濃い紫色まであり、隆起がなく、あざの境界線が不明瞭です。
病変が真皮の浅いところにある浅在性、深いところにある深在性、真皮に広がっているびまん型の3つに大きく分類されます。
発生頻度は男性より女性に多く、主に顔面、頚部、四肢に見られます。
生まれたときから見られ、基本的に自然治癒はしません。
乳幼児期にレーザー治療を受ければ、単純性血管腫の7割強は薄くなります。
(※あざにより効果は異なります)
通常5~6回のレーザー治療で少しずつ効果が得られます。(※血管腫内にある血管の赤血球の充満度や血流速度などによって効果は異なります)
加齢に伴って皮ふが厚みを増すことで褪色する場合があります。
加齢で色が濃くなったり、腫瘤になる場合もあり、その場合は治療が難しくなりますが、色素レーザーを使用したり、ヤグレーザーなどを併用した複合レーザー照射を行うなど、根気強く治療を行えば効果が得られます。
腫瘤がレーザーで治療できないときは電気で焼灼したり手術で摘出縫合します。
分類 |
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診断 | 病歴と視診と触診で診断できる。ポイントは皮ふの真皮浅層で毛細血管拡張と増加を見ることです。 動静脈奇形と鑑別診断をCTや皮ふエコーで鑑別診断します。 |
治療 |
①平坦なものは皮ふレーザー治療 ②盛り上がった結節は手術治療 |
治療機器 |
VBEAM2ⓇVbeamⓇ シナジーJⓇ Qスイッチヤグレーザー YAGレーザー |
治療の 費用 |
20c㎡ 約9,100円(3割負担) 30c㎡ 約10,650円(3割負担) 90c㎡ 約19,760円(3割負担) 180c㎡ 約33,380円(3割負担) ※お子様は自治体によってご負担はありません。 |
治療の 流れ |
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治療の リスク ・合併症 |
一時的に皮膚が赤くなります。(翌日には引きますが、数日残る方もいます。) 皮膚にむくみが生じることがあります。 紫斑が出ることがあります。 炎症後色素沈着ができることがあります。 |
その他 ・行政 |
健康保険の適応あり 各種医療券の適応(各自治体にお問い合わせください) |
サーモンパッチ
乳児のおでこの真ん中にできる赤あざです。自然消退することが多いですが、稀に成人になっても残っていることがあります。
希望に合わせてレーザー治療を行います。
希望に合わせてレーザー治療を行います。
毛細血管拡張症
年齢を重ねると皮膚の毛細血管が弱くなり、赤アザになることがあります。
すぐに顔が赤くなる赤ら顔としても知られています。
保険にてレーザー治療が可能です。
すぐに顔が赤くなる赤ら顔としても知られています。
保険にてレーザー治療が可能です。
静脈瘤
足に形成される皮下の静脈拡張です。
治療方法 | 色素レーザー治療が第一選択です。治療時間は5分程度です。 成人の方や小さいアザの場合、照射するときの痛みはシールや塗りぐすりの麻酔で可能です。 レーザー照射の際に危険と思われる可能性がある動いてしまうお子様や広い範囲のアザの場合は全身麻酔を行い、安全かつ確実な治療をおすすめします。 |
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治療期間 の目安 |
約2~3年 |
赤あざを伴う症候群
- スタージ・ウエーバー症候群
- クリッペル・ウェーバー症候群
赤あざ治療の料金
保険適応での料金の目安は、3割負担で約6,000円~36,000円です。
(部位と面積によります。)
(部位と面積によります。)
※お子様は自治体によってご負担はありません。
症例写真
いちご状血管腫
単純性血管腫
施術名 | Vビームレーザー |
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施術の説明 | いちご状血管腫、単純性血管腫に対してVビームレーザーを照射します。 |
施術の結果 | 血管腫の退縮には個人差があります。 |
施術の副作用 (リスク) |
一時的に皮膚が赤くなります。(翌日には引きますが、数日残る方もいます。) 皮膚にむくみが生じることがあります。 紫斑が出ることがあります。 炎症後色素沈着ができることがあります。 |
施術の料金 | 保険適応 |
毛細血管拡張症
施術名 | Vビームレーザー |
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施術の説明 | いちご状血管腫、単純性血管腫に対してVビームレーザーを照射します。 |
施術の結果 | 血管腫の退縮には個人差があります。 |
施術の副作用 (リスク) |
一時的に皮膚が赤くなります。(翌日には引きますが、数日残る方もいます。) 皮膚にむくみが生じることがあります。 紫斑が出ることがあります。 炎症後色素沈着ができることがあります。 |
施術の料金 | 保険適応 |
(リスク)
皮膚にむくみが生じることがあります。
紫斑が出ることがあります。
炎症後色素沈着ができることがあります。